GAFAの支配と銀行の大規模リストラから人生の選択と集中を考える

 

 

日本総研の薄っぺらさ

 

 

この記事で「選択と集中」に触れた折に、

こんな記事を目にする機会がありました。

 

「選択と集中」は本当に正しいのか?

 

2008年って…ずいぶん古い記事ね。
確かに古い。でも日本のシンクタンクが2008年時点で将来をどう見ていたのか、答え合わせするのも面白いんじゃないかな?

 

詳しくは該当記事を見ていただくとして、

ザックリとまとめると以下の主張が並べられていました。

 

  • 『選択と集中』にもリスクがある
  • 当たり外れが大きく、長期的視野がない
  • 『選択と集中』し過ぎるのは危険
  • 長期的視点を以て市場や戦略を工夫し続けるべき

 

もっともな論調だと思うけど?
ボクは「薄っぺらい分析」だと思った。

 

その根拠はこの文章です。

 

しかし、これは本当に正しいのでしょうか?企業は得意分野だけやっていればよい、それ以外は切り捨てよ、ということですむのでしょうか?

引用:「選択と集中」は本当に正しいのか?

 

「企業は得意分野だけやっていればよい、それ以外は切り捨てよ」

 

得意分野しかやらないことを「選択と集中」と表現する時点で、日本総研の分析は的外れだと思う。
違うの?じゃあ『選択と集中』ってどんなモノなの?
それについては10年後、つまり現在の状況を見れば見えてくる。

 

 

今はどうか

 

それから10余年。

世界市場にはGAFAが台頭してきました。

 

GAFA(ガーファ)?
Google・Apple・Facebook・Amazonを総じて指す言葉だね。

 

かつて『モノづくり大国ニッポン』を支えていた大企業はといえば…。

 

「ウォークマン」「プレイステーション」を世に放ち、

スティーブジョブズも憧れた世界企業のSONYは迷走中。

 

日本を代表する電気メーカーと言われたNECは

苦境に立たされ工場を次々と閉鎖し事業・技術を売却し続けています。

 

液晶テレビ「AQUOS」や電子レンジ「ヘルシオ」を始め

家電業界の重鎮といわれたシャープは鴻海(ホンハイ)に買収され…。

と散々たる有様です。

 

なぜ新興企業のGAFAがこれだけ世界を席巻したのか?

技術も資力もある日本の大企業が軒並み凋落していったのか?

その答えこそが「選択と集中」です。

 

 

GAFAの選択と集中

 

例えば先日、こんな記事を目にしました。

 

Amazonが撤退した事業一覧が面白い!「事業の選択と集中」

 

  • ウォレットサービス
  • 独自ブランドのスマートフォン
  • オンラインの民泊予約サービス

 

などなど。

Amazonは現在伸びている市場をいち早く察知していたものの早々と撤退しています。

Amazonの技術力・資金力ならどの市場でもやっていけたハズなのになぜ?

 

Googleにしても同じです。

検索エンジンを支配し高度なAI技術を保有するGoogleなら、

どんな市場でもシェアの大部分を占有できるでしょう。

 

AmazonもGoogleもなぜそれをしないのか?

その理由こそが『選択と集中』。

もっと言えば「自分(企業)らしくないことはしない」です。

 

 

『選択と集中』とは柱を太くすること

 

ここにGAFAと日本企業の『選択と集中』の違いが見えてきます。

日本企業は「利益」を第一に考えて、

事業をとにかくたくさん保有することを第一にしました。

 

長期的に利益を伸ばすためコングロマリット化を進め、

「次に伸びる市場はどこだ」「もっと業績を伸ばせ」と

異業種の会社を買収・合併してどんどん多角展開していきました。

 

…といえば聞こえは良いのですが。

あけすけに言ってしまえば「カネになる市場を買い漁っていた」。

利益を上げるためにどんどんと風呂敷を大きく広げていっただけです。

 

その結果、展開した事業を維持するために資金は先細り。

維持できない事業を切り離そうとするも、

市場が旬を過ぎているため売却も容易ではなく…。

 

苦肉の策の大規模解雇で人員・技術力が外部に流出。

…これが利益”のみ”に集中した大企業の末路。

日本総研のいう「長期的視野を以て常に売れる市場を探」した結果です。

 

対してGAFAも企業ですから利益は重視していますが、

日本企業のように「利益ありき」で無計画に多角化はしていません。

 

例えばGoogleのYouTubeやFacebookのInstagramなど。

買収が上手くいっているケースを見ると、

元々持っているサービス・技術を転用できる事業ばかりです。

 

日本企業は「売れる市場」から選択し「利益」に集中した。

GAFAも選択は「売れる市場」だけど「自社らしさ」に集中した。

その結果がGAFAと日本企業の現在です。

 

イメージとしては日本企業は「網を広げていった」、GAFAは「軸を太くしていった」って感じかな。

 

 

人生も「選択と集中」しよう

 

ボクは人生にも『選択と集中』が必要だと考えます。

 

例えば就職先の選び方にしても

「収入が安定している会社」「これから伸びる業界」…

という思考は目先の利益を追って潰れていった日本の大企業と同じです。

 

例えば「高収入かつ安定」で人気だった銀行は2018年を境に就職希望者が激減しました。

その理由の一つはメガバンク3社が相次いで打ち出した従業員の大幅削減計画です。

例えばみずほグループは2027年までに19000人の従業員削減を予定しています

 

なぜならブロックチェーン技術の登場やフィンテックによって人的労働力が不要になるから。

これによって銀行員は普段の神経が磨り減るような業務に加えて自身が職を失う心配までしなければいけなくなりました。

そりゃ就職先としての人気が急落するのも当然ですよね。

 

銀行に限らず「安定している業界」みたいな目的で就職先を選ぶと、

何かのキッカケで風向きが変わった途端がけっぷちに立たされるワケですね。

利益を追い続けて凋落していった日本企業とどこか重なって見えます。

 

 

AI時代に必要な「自分らしさ」

 

ではそうならないために何をすべきか。

ボクは「自分らしさ」を見出して磨くべきだと考えます。

そして「自分でなければならない仕事」を見つける必要がある。

 

これから外国人材はますます増えAI技術も進歩します。

個性のない「労働力」としてしか存在価値が無い人間は、

より安いコストで働く外国人やAIに取って代わられます。

 

他の誰でもない「あなた」が存在すべき理由が無ければ挿げ替えられる。

その存在すべき理由こそが「自分らしさ」です。

 

GAFAが多角化していても元々の事業からズレていないように、

ボクたちも「自分らしさ」を起点に仕事や生きる道を探す必要がある。

「自分らしさ」を自覚できてこそこれからの時代を生き残っていけます。

 

しかし仕事を一つ二つ経験した程度で「自分らしさ」が見つかれば苦労しません。

様々な業種を知り色んな人と出会ってたくさんの経験を積む。

 

増えたサンプルから「自分らしさ」を選択したならば後は集中あるのみ。

「自分らしさ」は武器であり価値。

『集中』して磨き続ける限り誰かに取って代わられることはありません。